2017年05月23日 (火) | 編集 |
マイカーがなくて困る事、これまではゴルフ場に行く手段だった。


ゴルフ場といっても、本コースに行ったのはこの4年で僅か3回、もっぱらショートコースだった。

家から22km程のそこへ行く手段、ママチャリで2度行ったけれど、クラブ6〜7本積んで行くのは大変だった。


ゴルフ場は行かない、という選択肢もあるのだが、もっと困ったのは遺言執行者の職務である不動産の名義変更手続きにあった。


法務局まで行くにはターミナル駅からのバスがあるのだが、何と午前中は7時05分と11時10分の2本しか無い。

        (´;ω;`) ブワッ


行ったが最後、今度は帰路のバスも12時台1本、13時台1本、14時台なしだ。

法務局の手続きが1度で終わるとは考えられないので、とてもバスで行く雰囲気ではない。




・・・というわけで、スズキの販売店に行った。


スズキなら候補はスペーシアとワゴンRの2車に絞られていた。



出迎えた前歯の可愛いM咲さんの案内でワゴンRから見る。


以前乗っていたミニカトッポやスペーシア程のトールボーイではないが、室内高は十分に感じられた。

足下やダッシュボード周辺も広々している。


スペーシアも見たが、室内高がある分上下には広いが、足下はワゴンRよりも狭く左右も狭く感じる、ダッシュボードも圧迫感があってワゴンR程の開放感は無い。


もっとも、これはスペーシアが傾斜地に停めてあった事も関係しているだろう。

左側が低く傾斜しているので、運転席右窓が迫っているように感じられたのだと思う。


スペーシアはワゴンRよりかなり高価なのだが、M咲さんはワゴンR推しのようだった。


2015年の暮れにつぶ鹿が書いた「単細胞物体との衝突」では、
父親が別の販売店に騙されてアルトの4WDを掴まされそうになった話を書いたが、M咲さんとは大違いだ。 



どこのメーカーの車種も同じなのだが、昔から欲しい装備はセットオプションになっている事が多く、欲しいものだけをつけられる事は稀だ。


つぶ鹿が欲しいものは、全方位モニターだのナビではなく、FM/AM付きCDプレーヤーだけなので、これを選べるワゴンRに決定した。



しかし。。。。


問題は、駐車場にあった。


昔、ルノー5やアコードエアロデッキに乗っていた頃は、駐車場を次々と追い出され、最後は駐車場まで行くのに車が欲しいくらいだった。



近所の不動産屋を回っても、月極駐車場の空きは殆ど無い。


あったとしても、アパートを借りられそうなくらい高かったり、徒歩8〜10分とかの遥か彼方ばかりだ。


ミニカトッポはつぶクリの車庫に無届けw で置いていたのだが、
家から2km以内ではないし、販売店を共犯にもできない。



合法的につぶクリの車庫に保管する手はないかと思案した結果、県警に問い合わせてみた。


車庫の所有者は亡父で不動産の名義変更は済んでいないのだが、つぶ鹿の相続人代表名で保管場所の自認書を出せる事が分かった。

          \(^o^)/


というわけで、現在は納車待ち。


取説をダウンロードして読んでいるが、昨今の車は取説無しではとても運転出来そうも無いわ。

       
年寄りの証拠だろうか 。。。  m9(^Д^) ぷぎゃー!



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2017年05月18日 (木) | 編集 |
2013年11月24日に2台のWindows XP機をどうするか?と書いた。


1台は Vista からのダウングレードだったので Vista のシステムディスクが付属しており、 Vista を入れてメモリーを2GBに増設、不要なサービスを停止したので特に問題なく使えていた。


Vista は不評なOSだったが、そうでもなかった。



その Vista のサポートが先月で終了して、セキュリティのアップデートが受けられなくなった。


おまけに、先週からの世界的なランサムウェアによるサイバー攻撃が起き、到底 Vista を使える状況に無かった。



仕方ないので、Windows 10 機を買おうと思っていた矢先に、Windows Server 2008用のセキュリティアップデートが Vista で使える事が判明した。


恐る恐る入れてみたら、インストールは問題なく出来た。

         \(^o^)/


Windows update の更新履歴にも「成功」と出ているので、当面は使えそうだ。


この手がいつまで使えるかはわからんが。。。(´・ω・`)




2017年05月11日 (木) | 編集 |
時折起きる心房細動の発作、持続時間が次第に長くなって来た。


前回のように14時間も続いたのでは堪ったものではない。


拍動が凄まじいので、酷い時は仰向けに寝ていると背中が飛び跳ねるようで、とても寝ていられない。


上体を起こして、じっと発作が収まるのを待つしか無いようだ。


心房細動であれば、心不全を起こさない限り命を落とす可能性は極めて低いのだが、稀に心室細動に移行する例もあるというのだ。



発作中にいつも思うのは、これが「いつもの心房細動なのか?」

という不安なのだ。



そこで、オムロンの携帯型心電計を入手した。

心電計


循環器内科の主治医が言うには、

心房細動患者には持っている人が少なくないそうだ。


液晶に波形が表示されるので、

いつもの心房細動の発作だと分かれば

不安を減らせると考えたのだ。



但し、波形全体を一覧出来ないので、専用ソフトで印刷しないと見難い。


波形以外にも、

A 波形に乱れは無いようです。
B 心拍が速めです。
C 心拍が速めで、拍動が一定ではありません。
D 心拍が速めで、波形に乱れがあるようです。
    ・
    ・
    ・
L 波形に乱れがあるようです。
M 解析できません。再測定して下さい。

という具合に13の状況を表示するが、あまり意味が無い気がする。


やはり、プリントアウトして自分で波形を診断するしか無いようだ。

つぶ鹿も学生時代に心電図の読み方を習ったのだが、試験が過ぎると殆ど忘れてしまっている。


少しは勉強しないといけないようだ。。。 (`・ω・´) シャキーン



と、少し勉強してから改めて自分の波形を見たら

期外収縮が出ているうえに、この波形はたこつぼ型心筋症ではないか? 

         ( ;´Д`)


たこつぼ型心筋症というのは、ストレスが原因で心筋梗塞のような症状が出るもので、確たる治療法が無く、ストレスを減らす以外にないようなのだ。。。


     (((( ;゜Д゜ )))) ガクガクブルブル 



2017年05月09日 (火) | 編集 |
つぶ鹿は現在はマイカーを所有していない。


高校時代は自動車クラブで、ギアボックスの分解とか平気でやっていたのだが、排気ガス対策以後はわけの分からんパーツが増えて、自分で手入れをしなくなった。


最初に持った車はルノー5。

Renault5.jpg

CAR GRAPHIC の長期テストで、矢鱈と壊れるけれども魅力的なモデルと感じたので、当時の自分としては大枚はたいて購入した。


乗り心地の良さ、快適なシート、乳母車の幌のように開閉出来るサンルーフ、ステアリングのレスポンスの良さ、etc. 実に魅力的な車だった。


しかし。。。



最初に遠乗りした時に、突然のオーバーヒートに襲われた。 

       ( ;´Д`)

何と!


冷却ファンが外れていた!!


ある程度の速度で走行していれば冷えるが、渋滞するとたちまち湯気を噴く。



結局、渋滞が収まる深夜まで待って、辛うじて帰宅出来た。


その後もルノー君は壊れ続け、毎月どこか故障で入院する事になった。


それでもこのフランス車の魅力には抗し難く、壊れても壊れても乗り続けたが、修理費用が嵩み、3年後に泣く泣く手放した。



新たにやって来たのが、ホンダのアコードエアロデッキ。

エアロデッキ


これもいい車ではあったが、ルノー君のような魅力はなく、国産車の品質の良さが取り柄ではあった。


こいつの欠点は、最低地上高が妙に低く、腹を擦り易い事にあった。


ちょっとした段差を乗り越えた際にトランスミッションのケースが割れて、盛大にオイル漏れを起こして緊急入院した事があった。


その後、つぶ鹿は車に興味が無くなっていき、山一、拓銀、三洋証券の破綻に始まる経済危機もあり、ゴルフもやめてしまったので車検切れを期に手放した。



何年かは車無しの生活を続けたが、嵩物を運ぶ必要に迫られて、背の高い軽を物色して十数年落ちのミニカトッポを手に入れた。

トッポ


高級?輸入車からボロの4ナンバー軽になるとは、まさに潰れかけの鹿の象徴だった。

       ・゚・(つД`)人(´Д⊂)・゚・。


車はまともに走って、曲がれて、止まれれば良い、という単なる道具に過ぎなくなってしまった。


それでも滅多に乗らないので、車検と車検の間に燃料補給が僅か1回!という状況になってしまった。

           ( ̄◇ ̄;)


それなら不要だ、という事でこれも処分することになった。



数年間、車無しでも特に困る事はなかったのだが、突然にゴルフを再開したものだから、またしても車が必要になった。



そこで父親の車を借りる事にしたのだが、こいつは背が低くて着座位置も低く、腰痛持ちのつぶ鹿には1時間乗るのがやっとだった。



自分の車を持たねばダメだ、と思っていた矢先に父親が昇天してしまった。



車の相続にはかなり面倒な手続きが必要で、しかも4月に入ると自動車税が掛かってしまう。


結局、この車は処分して、自分の車を物色する事になった。



条件は、背の高い軽でAピラーが余り寝ていない事。


最近の車は矢鱈とAピラーが太く、更に昔の三角窓のような梁が入っているのだが、プリウスのようにAピラーが寝ていると右前方の視界に難があるからだ。



そこで目を付けたのが、スペーシアとタント。


家から徒歩で行ける距離にスズキの販売店があるので、行ってみることにした。



           Part 2 に続く  (σ・∀・)σ




2017年05月01日 (月) | 編集 |
父親を亡くしてから、つぶ鹿はひたすら多忙だ。

父親の自動車保険は更新手続きをしたばかりだった。

その保険を解約するのが大変だった。

保険会社がいうには、死亡者には解約出来ないので、家族に名義変更の上で解約するのだと。

しかも、同居家族がいるならその人物だという。

その上、TELによる聞き取り調査があるのだそうだ。

母親は認知症で、まともな会話が出来ないのでダメ。

それでは弟でと思うと、こいつは嫌だと言う。

何度も保険会社と交渉の末、ようやくつぶ鹿に名義変更して解約、という事にしてもらえた。


それにしても、ネットの保険会社というのは保険料は安いが、TELはなかなか繋がらないし、毎回オペレーターが異なるので、同じ話を何度もしなければならなくて始末が悪い。


解約出来るまで1ヶ月程掛かってしまった (-_-;)


父親の自動車も11年落ちで、来年からは自動車税の割り増しになるし、車高も着座位置も低くて長時間乗ると腰にきついので、処分する事にした。


しかし、簡単にはいかない。


父親が生まれてから死ぬまでの全ての戸籍が必要なのだ。


全ての相続人を明らかにするためには、
戸籍法が変わる度に古い戸籍情報は全部事項証明書から抹消されるので、その改製前の原戸籍を全て取得しなければならない。


父親の生誕地の役所に問い合わせた所、他所で生まれて後に転入している、と言われた。

???

そんな話は聞いた事もない。

どの自治体から転入したかは教えられない、原戸籍に記載されているからそれを見ろ、と言うのだ。


???

あちこちの親類に問い合わせても、誰も知らない。


ひょっとすると、庶子だったのでは?という疑いが沸き上って来た。


しかし、現在の戸籍の全部事項証明書には問い合わせた◯◯市出生、とあるのだ。



仕方ないので、◯◯市にある原戸籍謄本と除籍謄本を取り寄せた所、◯◯市の生まれと記載されていた。


◯◯市役所の市民課のおねーちゃん、出鱈目を言いやがって!

       ヽ(`Д´)ノ

続いて、現在の本籍地の役所で全ての原戸籍をくれ、と言って出て来た原戸籍謄本を見ると、明らかに間が抜けている。


◯◯市と現在の本籍地の間を何往復かしていたようなので、他にも原戸籍があるようだ。


ネット上の情報では、大正生まれだと原戸籍は4〜5つあるらしい。


戸籍法の改正は昭和23年と平成6年にあったので、昭和23年以前と昭和23年〜平成6年の2つの原戸籍があるのだろうか?


自治体2つ分なら、合計4つなのか  (゚Д゚)?


現在の戸籍の全部事項証明書には、

【改製日】平成26年1月11日
【改製事由】平成6年法務省令第51号附則第2条第1項による改製

とある。


何だか、良く分からん  (´;ω;`) ブワッ


結局、原戸籍集めはガ◯バ◯の行政書士がやってくれたので、車を処分する事が出来た。


行政書士は、自分が取り扱う案件の関係書類を取り寄せられるのだそうだ。



役所の手続きも大変だった。

2回に渡って、延べ4時間くらいかかった  ( ;´Д`)  


年金関係の手続きも一筋縄ではいかなかった。


こういった手続きは、同居家族でないと出来ないものが多く、父親と別居のつぶ鹿には大きな壁になっていた。


父親と同居している (筈の) 弟は、父親の入院中に一度も病院に行かず、退院してからも一切介護をせず、つぶ鹿が3日徹夜で介護しても知らぬ顔で毎日外食していた、というとんでもない奴なのだ。


つぶ鹿が心房細動の発作で父親の火葬に行けなかった時、
こいつは役所の手続きは全て自分がやると宣言して、
葬祭費用の領収証を自分の名前にしてしまった。


おいおい、葬祭費用を出したのはつぶ鹿だというのに。。。

        ( ´゚д゚`)  


翌日、こいつは「俺は何もやらない!」と言い出した。


領収証がこいつの名前なので、後期高齢者の葬祭費用5万円の申請ができず、葬祭業者に頼んでつぶ鹿の名前の領収証に変えて貰うのに1週間かかった。


こいつはいざとなると必ずケツを捲るので、何も任せられないのだ。



結局、全て自分でやるしかないという結論になった。



最大の難関は、預貯金通帳が入っている金庫が開かない (らしい) という事だった。

1回は開くかも知れないが、一旦閉めたが最後、2度と開かないかも知れない、という大問題に直面したつぶ鹿はどうする?


           Part 2 に続く  (`・ω・´)



2017年04月21日 (金) | 編集 |
前回の記事で、YouTube のHans Rosbaud 指揮 SWF 交響楽団とされる演奏、つぶ鹿の疑い通りに別物の演奏だった。

この動画をアップしたドイツ人?、とんでもない野郎だわ。

マタチッチ指揮 ミラノRAI交響楽団のブルックナー 交響曲第5番のついでに買ってみたのだ。

マタチッチ Bru 5

HMVではこのCDが1962年と表記されているが、注文して届いたのは1953年のモノラル録音だった。

Rosbaud No5

多分、騙されていると知りつつ、このCDを加えないと送料378円がかかるので敢えて注文したのだ。

CD自体は825円なので、447円で買ったと思えば別に腹も立たない。

モノラル録音だが、24bit 96kHzマスタリングで音質も演奏も決して悪くはない。


では、YouTube のHans Rosbaudとされる演奏は誰のものか?


「どこかで聴いたような」演奏と書いたが、どうもPart 1で紹介したルドルフ・ケンペ指揮ミュンヘン・フィルのようなのだ。


この演奏は、YouTube からは削除されているし、CDは廃盤、レコードは2セット持ってはいるが、レコードプレーヤーを接続している装置はアンプが壊れて聴けないので確証はないが。


それにしても、1953年のモノラル録音を1962年 (当然ステレオ録音) と称して売るHMVの体質には腹が立つぜ  ヽ(`Д´)ノ  



2017年04月06日 (木) | 編集 |
とうとうPart 4になってしまった。

そろそろ本命?の第8番について書きたいのだが、第5番の話題がなかなか尽きない。

YouTube で良い演奏を発見した。

Max McBride 指揮 Bruckner Orchestra Sydney という演奏だ。

指揮者もオケも全然知らないし、オケも巧くはないが演奏はかなり良い。

楽員が若者ばかりなので、学生オーケストラのようなものか?

第1楽章


第1楽章は徹頭徹尾暗い。
当時のブルックナーは第3番の初演が悪評まみれで、失意のどん底にあった。

この楽章の聴き所は第1主題の展開だろう。

金管の咆哮、ティンパニの激しい打ち込み、これこそブルックナーの孤独の叫びではないかと思う。

この第1主題は終楽章の最後にも現れて、全曲を締めくくる事になる。

第2楽章


冒頭は第1楽章の暗さを引き継いだような、重い足取りのごとき弦のピチカートで始まり、オーボエが吹く第1主題も相変わらず暗いが、それに続く第2主題の深い響きが素晴らしい。

提示部では荘厳だったこの主題が、再現部では低弦の穏やかなピチカートを伴って現れる部分や、それに続く木管の寂しい掛け合いが心を惹く。
終わりそうで終わらない、最後の部分がやや冗長なのが惜しい。

第3楽章


冒頭の音形が第2楽章冒頭のテンポを速めたものだが、曲想が次々と変わって行く変化が面白い。
中間部初めのホルンのソロが場違いなくらいに牧歌的で、別の曲が始まったかと思う程だ。

第4楽章


Part1にも書いたのだが、この楽章はベートーヴェンの第9番の影響が強く感じられる。

冒頭は第1楽章の導入部の回想で、クラリネットの動機がこれを遮る。

この動機がベートーヴェン第9番のスケルツォの動機に似ている。

続いて第1楽章第1主題の回想をクラリネットの動機が遮る。

更に第2楽章第1主題が現れると、クラリネットの動機が強く否定する。

この辺もベートーヴェンの第9番の終楽章の初めに似ている。

そして、クラリネットの動機に基づくフーガ主題が始まり、低弦から高弦へと移って行く。

第2主題は牧歌的な田園舞曲のような主題で、のんびりと甘い夢に浸っているような曲想だ。

眠りに落ちそうになった時、突然、フーガ主題の動機に基づくフォルティシモの嵐が現れ、聴く者は甘い夢から覚醒させられる。


これもベートーヴェンの第9番の終楽章の冒頭に良く似ている。

弦の上昇音形はまるで大宇宙に飛翔する火の鳥のようで、牧歌的な田園風景から遠い別世界に連れ去られたようにさえ感じる。


フォルティシモの嵐が静まると、金管がこの楽章の、というよりもこの曲の核心といえるコラールを厳かに吹く。

あたかも火の鳥に連れられて行った世界で、究極の音楽を見いだしたかのようだ。


展開部は弦によるコラール主題のフーガで始まる。

まるで何枚もの透明な曼荼羅を重ねて見るようなフーガだ。

やがて、コラール主題のフーガの中にフーガ主題のリズムが加わっていき、遂に金管がコラール主題、弦がフーガ主題という2重フーガに発展する。

2重フーガもベートーヴェンの第9番の終楽章と同じだ。

あたかも2つの銀河が衝突したかのような壮大な2重フーガだ。

ブルックナーの音楽は宇宙的だ、と言われたりするのだが、この部分を聴くと最早人間の世界ではないように思えるのだ。


2重フーガの展開部の後は第2主題の再現を経て、結尾部に入る。


ここでは核心の筈のコラール主題が姿を消して、第1楽章第1主題とフーガ主題が絡み合って行く。

聴く者はコラール主題が消えて困惑し、遂にフーガ主題が金管のフォルティシモで現れた時にはこのままフーガ主題主導で終わってしまうのか、と思ってしまう。


次の瞬間、金管が高らかにコラール主題を吹き鳴らし、フーガ主題は低弦に移って陰になる。


「ブルックナーは神を観た」などと解釈する人々もいるが、
この曲で最も素晴らしい場面だ。

名演とされるものでも、ここで感動出来る演奏は極めて少ないのが残念だ。


最後はブルックナーの交響曲の常套手段で、第1楽章第1主題で全曲を締めくくる。


つぶ鹿は疲れた時、いつもこの終楽章を聴いて活力を取り戻すのだ。


Bruckner Orchestra Sydney の金管はしばしば音を外すが、余り気にならない。

透明な弦、渋い金管というブルックナーの響きを出しているので、致命的にはならないのだ。

ブルックナーの作品に対する愛情や共感があればこそ出来る事だろう。

巨匠と言われる指揮者と一流オーケストラの演奏でも、これより酷いものが山ほどある。



しかし、終演後の拍手喝采の下品さはどうだろう。

英国から島流しにされた犯罪者の末裔から始まった国だけの事はある。



などと書いている間に、また良い演奏を発見した。

Hans Rosbaud 指揮 SWF 交響楽団


YouTube には1953年とあるが、その時代にはステレオ録音はなかった筈なので、1962年の録音と思われる。

最初に聴いた時、およそ抵抗がないのには驚かされた。

どんな名演でも、聴いていてどこかに抵抗があって、それさえなければと思うものなのだが、この演奏には殆ど抵抗がない。

どこかで聴いたような、まるでつぶ鹿の理想の演奏のように聞こえる。

強いてケチをつけるならば、最後のコラール主題を吹く金管がやや粗い、という程度だ。

これは驚くべき事だ。

同じ指揮者とオケの1950年代から60年にかけての7番、8番も少し聴いたのだが、悪くはないがかなり抵抗があった。

到底、同じ指揮者とは思えない程だ。


わずか数年でここまで高められるものなのだろうか。

「どこかで聴いたような」演奏という事は、つぶ鹿の知っている別の演奏なのかも知れない。


YouTube のコメントにも、これは1953年のものではない、というドイツ語の書き込みがあった。


真実を知る為に、HMVでこのCDを注文した。

その演奏が YouTube のものと同一であれば、つぶ鹿にとって宝物になるだろう。


興味深い事に今回取り上げた2つの演奏は、何れも第2ヴァイオリンを指揮者の右に置く、対向配置になっている事だ。

Part 1で紹介したケンペ / ミュンヘン・フィルとブロムシュテット / ゲヴァントハウス管弦楽団も対向配置だった。

具体的には左から第1ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、第2ヴァイオリンとなる。

対向配置は昔風の配置だそうで、最近は左から
第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラとする指揮者が多いようだ。 ( ドイツ式というらしい )

稀に第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロとする指揮者もいて、アメリカ式というらしい。

チェロのような大型楽器がステージの最前列にいるというのは美しくないので、つぶ鹿の美学では問題外だ。

つぶ鹿は対向配置を好んでいる。

ドイツ式やアメリカ式では聞こえ難い第2ヴァイオリンとヴィオラの音形が良く分かるからだ。